1本の連絡からこの工事は始まりました。ご依頼主N様は、下鴨で空き家を見つけたとのこと。
今後の人生を考えると、それまで住んでいた広いマンションで生活しつづけるのではなく、古い木造住宅をリフォームし、小さくても使いやすい「終の棲家」で暮らすことを希望されました。
便利で環境の良い下鴨東高木町。場所は良いけれども、「はたしてこの建物を住まいにできるのか知りたい」とお尋ねになりました。
建物の中に入り状況を見て答えました。「大丈夫ですよ。再生できます。」その言葉にN様の表情は緩みました。
敷地面積10坪ほどの小さな小さな家。あちこち傷んでいて、結局、柱の3分の2程度と梁材だけを再利用し、それ以外は基礎からすべてつくりあげた大改修になりましたが、おかげで、適切なレイアウトと潤沢な収納を備えた、とても暮らしやすい家ができあがりました。
竣工年 | H28年8月 |
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竣工時の家族構成 | ご本人のみ |
構造 | 土台,通柱,管柱 無垢檜 |
断熱材 | 壁,天井:ウレタン / 床:フェノールフォーム |
屋根 | ガルバリウム鋼板 |
仕上材 | 壁,天井:ホタテ貝塗料 床:杉板 |
C値 | 1.81cm2/m2 |
狭小間口なのに奥行があり広々とした玄関。
蓄熱暖房器をつければ全館快適。
キッチンを中心にした暮らし。
収納たっぷりなので、急なお客様が来られても大丈夫。
トップライトから明るい光が差し込むダイニングキッチン。
コンパクトなキッチンなのに使いやすく、片付けやすい。
カウンターとイスも大工のしごと。
ふたつのトップライトがいつも明るく壁を照らしてくれるので狭苦しさも感じさせません。
ゲストが泊るのに便利な和室をひとつ。
収納たっぷり。計画段階で入れるモノを決めたのでキッチリ収まります。
ウォークインクローゼット。
手持ちの和タンス洋タンスも入れ、たっぷり収納できるようにしています。
趣味の洋裁の作業場所は、階段を上がった先の二階の壁裏。愛犬のための給水もつくりました。
急なお客さんがあっても、作業途中の散らかしたまま一階で対応できます。
木の香りが気持ち良い自然素材の住まい。