2017年8月12日

タイムカプセル

5月末、研修のため岡山を訪れた。

研修も終わり、せっかく岡山に来たので

岡山の名所をまわることにした。

 

岡山といえば後楽園。

岡山駅から徒歩20分くらいのところにある

有名な武家庭園である。

初夏ということもあり梅がたわわに実っていた。

池の鴨も一味違う。

後楽園から眺める岡山城。

敵を撃つ狭間から見える景色。

岡山城内に備前焼が素人でもできる工房があるというので

器づくりを体験することにした。

(岡山城天守閣内備前焼工房)

約1時間かけて、丁寧な指導のもと器をつくっていく。

ろくろの中央に土の丸い塊を置き、

親指を差し込み型を整えていく。

慣れていないので力加減がよく分からない。

厚さはこれくらいでいいのかと思いながらも

型が出来上がった。

これは一応、お酒を酒器に注ぐ器である。

先生の「いいですよ」という終了の合図の後、

名前を入れ全ての作業を終えた。

この器は工房で焼いて自宅に送ってくれるという。

備前焼は自然な風合いの焼きものである。

釉を掛けないから炎が器に写し取られる。

さて、どんな焼きものになって戻ってくるのか。

1ヵ月半後の楽しみである。

 

ということで器が届いた。

箱を開けてみると、

少し小ぶりになったそれがそこにあった。

手に持つとずっしり重い。

藁の炎が肌を彩る。

この器はまぎれもなく実用品である。

さあ、いつ酒を飲む道具として使おうか。

きっといつもよりうまい酒が飲めるに違いない。

 

暮らしの楽しみがまた一つ増えた。

2017年8月7日

Y邸グレードアップしました

2016年夏完成した紫野Y邸の南屋根に
太陽光パネルを載せる工事を行いました。

ガルバリウム鋼板の屋根の上に
京セラのパネルを取り付けていきます。

外の工事は順調に昼過ぎに完了しました。
ここで注目。
真夏の京都、最高気温が35度を越える昼間の工事なのに
職人はほとんど汗もかかず作業を進めていきます。
なぜか。
その理由は着ているジャケットにありました。
わきの下に丸い穴が二つ。

そこにファンが仕込まれているのです。
空気を中に取り込み、そで口と首まわりから空気を排出する
高機能上着。
服にはしっかりバッテリーも仕込まれていました。
真夏の作業にはこれくらいの装備が必要ですね。

さて、時間がかかるのは内部の作業です。
外からの配線を新しい分電盤までつなげていきます。

わずかなすき間を通しての配線つなぎ。
さすがに熟練工。技が光ります。
朝から始まった工事は18時過ぎに全ての工事が完了。

後は関電の通電を待つのみです。
Y様、もう少しお待ちください。

2017年7月18日

~木のまめ知識~  目的にあった良い木材を生産するには

檜の柱と杉の床板

目的に合った良い木を生産しようという歴史は、戦国時代にさかのぼります。

江戸時代になると更に都市が栄え、城、茶町、屋敷などに多くの木材が使われました。
天然の良木は全国的に有名になり、それが徐々に銘柄材として認められました。
例えば、秋田杉、木曽檜などです。

どの銘柄材もすべて天然でしたが、太い天然木が育つのには時間がかかるため銘柄は維持しつつ用途に合った材をつくるため人の手が加えられました。
この時代の銘柄で有名なのが、吉野杉や北山杉です。

木は人の手を加えることによって良い材をコンスタントに生産することが可能になります。その代表的な手入れは、間伐と枝打ちです。

まず、木の育ちはじめは成長量が大きいので密に植えて成長を抑えます。
これは日照量が多いほど木にとっては良好ですが、成長が良すぎると年輪の幅が広くなり、狂いが大きく弱い木材になるからです。
木が成長するにつれて、木を切って本数を少なくしていきます。
これが間伐です。何やら野菜づくりと似ていますね。

また、枝は自然に下から枯れていくのですが、枝打ちを早くから行えば無節の美しい材をつくることができます。

日本人にとって身近な木材、これからも大切に使っていきたいものです。

2017年7月13日

木の吸湿作用

よく「木は呼吸する」と言われる。
これは、木の表面が湿気を吸ったり吐いたりする調湿作用のことだ。
例えば、厚さ4ミリの1㎡のヒノキ板が含むことができる水蒸気の量は、
8畳間程度の部屋が25℃の時に含む量と同等なのだそうだ。

◆木が湿気を吸うのは厚さ何ミリまでか◆
では、木の調湿作用が働くためには
どのくらいの厚みが必要なのか。
木がどの深さまで吸放湿しているかを調べた実験がある。
それによると、
一日の湿度変動で水分が出入りするのは、
表面から3ミリ程度の深さまでということが分かったそうだ。

少し細かくなるが、
この実験では、24時間周期で温度と湿度が変化する箱の中に
側面をアルミホイルで覆った木片を入れて行っている。
木片を一定時間ごとに取り出してスライスし、
厚さ方向の含水率分布を測定した結果、
含水率が変化するのは表面付近だけで、
中心に近いところではほとんど変化はなかったそうだ。
このデータを用いて、
いろんな周期で含水率が変化する深さを推定したところ
周期と有効な厚さは以下のようになったという。

<温湿度変化の周期と有効な厚さ>
1日・・・3ミリ
3日・・・5.2ミリ
10日・・・9.5ミリ
1ヵ月・・・16.4ミリ
1年・・・57.3ミリ

◆木の調湿効果を生かすには◆
この結果から、木の調湿作用を十分引き出すのに必要な
木の厚さが分かる。
一般的な単層フローリングは15ミリであるから、
1ヵ月周期の調湿に有効だと言える。
また、一年周期の場合は57.3ミリであるから、
12㎝角の柱がちょうど作用しているわけだ。

ただ、このような調湿効果を生かすには、
表面の仕上げに注意が必要である。
湿気を通しにくい塗装をしたり、
フィルムで覆ってしまったりしては効果がない。
浸透性の塗料がおすすめである。

2017年6月26日

美味探求 part24 -スペアリブと冷製和風オムレツ-

よく行く「かわきた屋」さんで仕入れたスペアリブで
夕食のメインディッシュをつくった。
先日下処理をしてストックしていた実山椒が活躍する。
肉の下処理も丁寧に行っている。
塩水洗いと50℃洗い。これでぬめりと臭みを取る。
弱火で脂面を20分、両側面を少し焼いて、余分な脂を捨てる。
そして作り置きのオリジナル和ダシで蒸し焼きにする。
味付けは味醂、豆板醤、出汁、バルサミコ酢、ケチャップ、塩、こしょうと実山椒。
煮詰めた後、仕上げに醤油をたらす。

もう一品、冷製和風オムレツ。

切り口に見えるのは
アスパラガス、さやいんげん、にんにくの芽、長いも。
先茹でしておく。
野菜は一方向に並べておく。この方が切った時に美しい。
上にはタマネギのスライス。
味付けは和風ダシ。粉チーズをたっぷり加えている。
弱火で25分待てば出来上がり。
家庭菜園で採れたバジルを添えて。
冷やしていただく夏の一品。

2017年6月22日

九重桜

個人的に気に入っている味醂を紹介したい。
愛知県碧南市、九重味醂㈱(創業1772年)が醸造している
「九重桜」

京都市左京区にある詩仙堂、石川丈山の流れをくんでいるという。
この味醂はうまい。
料理に使って良し、そのまま飲んで良し。
全国味醂品評会で名誉大賞を受賞している。
味醂の世界も、「みりん風調味料」「本みりん」「本格みりん」に分けられる。
味に劣る「みりん風調味料」は論外として、
「本みりん」も原料用アルコールを使った化学的抽出法でつくられる。
これに比べて九重桜のような「本格みりん」は
もち米、米麹、米焼酎につけ込むこと約70日を経て
重みをかけて自然の搾り出しでつくられる。

名前の「九重桜」、実物は京都にある。

京北町周山の常照皇寺にあるこの桜は
京都府の桜の中で唯一の天然記念物の品種である。

京都との縁を感じ、一杯。

氷を浮かべてのオンザロックやソーダ割りがうまい。

2017年6月7日

初夏の味覚

山城産の山椒の実を手に入れた。

実を小枝からむしり取る。

ここまでで約30分。

熱湯で2〜3分茹でて、タッパーへ小分けする。
冷ましてから冷凍庫へ。
これで1年間、料理に使える名わき役ができた。

山椒は小粒でぴりりと辛いだけでなく、
後で食べるものの味を増幅させる効果がある。
うま味が増すということになる。
これから出てくるどんな食材に合わせられるか楽しみだ。

2017年5月24日

コーヒーが見直されています

朝、1日の始まりにコーヒーを飲まれる方は多いと思います。
コーヒーを淹れたときの、ふわっと膨らむ香りに心癒されます。

数年前までは、コーヒーに含まれる成分のカフェインが胃痛を引き起こすことや、睡眠の質を低下させる作用があるため、コーヒーは体に良くない嗜好品と位置づけられてきました。

しかし、今ではその逆で、飲めば寿命が延びる健康飲料だと言われるようになりました。

国立がん研究センターが全国の40〜69歳の男女約9万人を対象に、コーヒーを飲む習慣について調査を行い、病気による死亡との関係を調べました。
コーヒーをほとんど飲まない人と比べてコーヒーを1日3〜4杯飲む人は、死亡リスクが24%も低い結果が出ました。

米国でもほぼ同じ結果が出ており、1日に4〜5杯飲むと死亡率が最も低下し、それ以上多く飲むと逆効果になります。
最近では、糖尿病や心疾患、アルツハイマーといった現代病にかかる確率も大きく下げるという結果も出ています。
その要因には、第一に、コーヒーに含まれるクロロゲン酸に、血糖値を改善して血圧を調整する効果や、抗炎症作用があること。
第二に、カフェインには、血管内皮の機能改善と呼吸器機能を改善する効果があり、循環器疾患や呼吸器疾患死亡の低下につながると言われています。

またコーヒーには心の健康に対して効果もあり、1日4杯のコーヒーを飲む人はうつ病のリスクが20%も低く、自殺率が53%も下がったという調査報告を米ハーバード大学が発表しています。
このコーヒーの香りによるリラックス効果は、コーヒー豆の産地によって脳への影響に差が出るそうです。

日本で人気のブルーマウンテンやグアテマラの香りはリラックス効果が高く、ブラジル・サントスやハワイ・コナの香りは脳の働きを活性化してくれるため、集中力アップ効果が高いとされます。その時の気分や作業内容に応じて、豆の使い分けをするとより効果を実感できそうです。

自分でドリップコーヒーを淹れることは、それまでの仕事や家事を一旦止めて、違うことに集中することになり、気分転換にもなります。心も体も健康な状態を保つために、生活の中により深く、コーヒーを取り入れてみてはいかがでしょうか。

2017年5月22日

時代を切り取る写真展

友人の芸術家M君に紹介された
写真家、安珠(Anju)の写真展に行ってきた。
場所は四条花見小路下ルのライカギャラリー京都。

1階はカメラのライカのショールームであり
2階が今回の写真展のギャラリーになっている。


ジバンシーの専属モデルであった安珠さん。
帰国後は写真家に転身した。
今回の展示会は1200年前の京都「平安京」に焦点を当てたものだ。
写真観を作詞家松本隆がつづり、
会場には細野晴臣が手掛けた音楽が静かに流れる。
まるで絵画のような約10作品はどれもとても写真であるようには思えない。
入口近くに掲げられた作品
「菊の匂いに誘われて」

あたかも切り取られた映像は
永久の歴史をさまよってたどり着いたようだ。

2017年5月18日

新緑と龍


ここは祇園、建仁寺。
天気が良いのでぶらっと四条に出掛けた。
そこで立ち寄ったのが、この寺、
臨済宗建仁寺派の大本山である。
庭の緑が大変美しく、眺めているとすがすがしい気持ちになってくる。

この寺には壁と天井に龍がいる。
龍は水の神。火災から建物を守ると言われている。
壁の龍は海北友松作。

現在京都国立博物館での特別展覧会に出品中で
拝観時は高精度の複製画になっていた。

もう一つの龍、
法堂の天井画は小泉淳作氏によるもの。

あまりにも大きな2頭の龍が
親しみある穏やかな表情で見つめている。見つめあう。

力強い龍の手が私の心をわしづかみにするのに時間はかからなかった。

芸術の力強さを実感した五月の一日だった。