狭小地でも広がりを生む工夫~紫野マザーハウスの例~
暮らし家守りをサポートするマザーハウス石田工務店スタッフのSです。
石田工務店のモデルハウス「紫野マザーハウス」は、40代後半から60代のご夫婦2人暮らしをイメージして設計されています。
土地は約20坪、建物の延床面積は約25坪。
狭小地が多い京都の街なかでも、窮屈さを感じることなく、自分らしい暮らしを楽しめる工夫を随所に取り入れていることが特徴です。
今回は、その見どころを存分にご紹介していきます。

<1階>
玄関から一歩中へ入ると、杉板張りの廊下、左手には能舞台をイメージした書斎が見えます。

壁にはホタテ貝を原料とした塗り壁を採用しているため、調湿効果が期待できるだけでなく、やわらかな白色が空間全体を明るく演出。光をやさしく跳ね返し、室内に清潔な広がりを感じさせます。
そして書斎を囲む雪見障子を外せば、書斎と家庭菜園を一体として楽しむことも。室内からも緑を十分に感じられ、奥行きのある景色が余暇の創造力を掻き立てるとともに、精神的なゆとりをもたらします。


また、寝室の横にも小さな庭を設けています。外部空間へ視線が抜けることで、コンパクトな寝室であっても広がりや季節を感じられます。

<2階>
2階のお手洗いには、廊下をできるだけ圧迫しないようWOODONEのスライディングドアを採用しています。

一般的な開き戸に比べて開閉スペースが小さく、引戸に近い使い勝手が特徴です。通路を広く確保できるため、限られたスペースを有効に活用できます。
また、出会い頭の衝突が起こりにくく、スリッパをドアの内側・外側どちらに置いていても引っかかりにくいなど、日常の使いやすさにも配慮しています。

お手洗いの横には洗面室と浴室、その奥には物干し場があります。

洗面室と物干し場はラインドレープ(縦型ブラインド)で仕切ることができるため、来客時にも物干し場を片付けることなく、手洗いスペースとして気軽に利用していただけます。必要に応じて空間を使い分けられる柔軟さも、コンパクトな住まいを快適にする重要な考え方です。

そして、2階ダイニングキッチンの収納は、壁一面を棚にしたオープンスタイル。

モノを隠し込むのではなく、使いやすく見せながら収納することで、暮らしの動線をシンプルに、かつ会話が生まれやすいようにという工夫です。


天井も非常に高く、圧迫感はまったくありません。加えて、大きなトップライト(天窓)があることで、北側屋根から安定した自然光を取り込みます。時間帯による光の変化も楽しめ、コンパクトな住まいに明るさと開放感をもたらしてくれます。

このモデルハウスは、食べ物を家庭菜園から採ってきて、キッチンで調理し、ダイニングでいただく一連の流れをイメージしています。よってキッチンはカフェスタイルのような対面式の設えで、作る側と食べる側が一体となって団らんをつくります。

そしてダイニングから上がれるロフトは、単なる収納スペースではなく、来客時の寝室・お子さまの遊び場・お昼寝スペース、さまざまな暮らし方に合わせて自由に使える第2の居場所。天井には高性能な断熱材を施工しているため、ロフト特有の暑さを軽減し夏場でも快適に過ごせます。

ロフトは決して閉鎖空間ではなく、ダイニングキッチンを見下ろすことができるため、家族の気配をゆるりと感じられる場として活きています。

住まいの広さは、単純な面積だけで決まるものではありません。
視線の抜け、光の取り入れ方、庭とのつながり、建具の工夫、素材選び。少しの工夫の積み重ねによって、限られた空間でも驚くほど豊かな暮らしが実現できます。
モデルハウス「紫野マザーハウス」には、京都の狭小地でも心地よく暮らすためのヒントがたくさん詰まっています。
どれかひとつでも住まいづくりに取り入れていただくことで、今より少し、広がりのある暮らしが生まれるかもしれません。
