2014年6月25日

伝統の技体験<茶杓削り>


こんにちは。受付の石田です女性
茶の湯はある意味アートです。
知れば知るほど先人のセンスや美意識に感動しますが、
それと同時に、自分も学んでいなければ
その魅力を十分に堪能できないということにも痛切に気づかされます。
外国の方が初めて茶道を体験する時、
最も関心を示すのが「茶筅」のデザインなのだそうですが、

(確かに「用の美」の極み!)
残念ながら茶筅は消耗品です。
一方お茶をすくう「茶杓」は、
茶人自らの手で削って個性を表現できるため、
現在でも茶人の分身として珍重されています。
↓千利休作  銘:泪(なみだ)

所蔵:徳川美術館
先日、由緒ある方にこの茶杓作りについて教えていただく機会があり
娘が大胆にも
昔の茶人のように竹を削って「My茶杓を作る」という
体験をさせていただきました。

鉛筆1本削ったことのない現代っ子が
いきなり小刀1本で竹削り。

最初は力の入れ具合が分かりません。
徐々に慣れてくると、
調子にのってどんどん削って・・

↓こちら粗削り終了段階。(化粧箱に入れていただきました)

削りすぎて先端が尖ってます。
これではお茶がすくえません(T_T)
プロの方ですとこの粗削りの後、
理想の形に仕上げていくまでの微調整が延々と続くのだそうです。
茶杓削り、慣れていないとかなり大変な作業です。
昔の茶人が本当に自分で竹を削って作っていたのか
現代人としてはつい半信半疑になってしまいます。
(形だけ指示して職人さんに削ってもらうとか)
でも先日NHK大河ドラマ『軍師官兵衛』で
注目のシーンを発見。
織田信長を裏切った荒木村重が追いつめらていく
クライマックスのこのシーン。(手前が村重、奥が村重の息子)

↓村重の手元アップ

これはまさに茶杓削り!
茶杓削りの最中に信長の恐ろしい報復を知り、
心乱され手が滑り指を切ってしまうシーンでした。

1分ほどの短いカットでしたが、
理想の形を一心に追い求める中で心乱れ出血するという
村重の人生そのものを表現していたうまい演出だと
個人的にはこの回で最も印象に残ったシーンでした。
(失脚した村重は後に茶人として復活)
名品といわれる茶道具には様々な歴史があり、
その歴史を知って初めてそのお道具の美を味わえます。
つくづく学びの大切さを実感します。
ちなみに
娘作の茶杓、銘は「剣心」になりました(^^)

by yumiko