2017年11月20日

平家の里、炭焼き 薪クラブ

伊勢の「炭焼きの里」を訪れた。

そこにはこの地で炭焼きを復活させたお二人がいた。

こちらが炭焼き窯である。

炭焼きの仕組みと方法を学ぶ。

炭焼き窯の口が開かれる。

出来上がった炭が取り出されようとしている。

奥に出来上がった炭が現れる。

窯の中の炭(取り出す前の状態)

炭をかき出し、運ぶ。

炭を15㎝程度に切っていく。

炭(かし)の切り口。
菊の花のように美しい。

外で焚き木を燃やし、暖をとりながら作業する。

室内では出来上がった炭に火をつける。

全員が暖かくなるように炭をひろげていく。
これで一日が終わる。

体も心も暖まる一日となった。
やはり自然の恵みは素晴らしい。

この村にも過疎が進んでいる。
平家の里 炭焼き薪クラブのプロジェクトが
外の人をこの村に呼び込むことにつながっていく。

2017年11月8日

美味探求 part26 -低温調理のチキンソテー-

我が家の定番 低温調理のチキンソテー

低い温度で調理しますので肉のやせが少なく、ふっくらジューシーに焼き上がります。
私がいつもする、自分なりのやり方です。

材料
・鶏もも肉
・粗塩小さじ1杯
・塩(味付用)少々、コショウ少々
・なたね油 大さじ1杯
・粒マスタード 大さじ1杯
・アンチョビペースト チューブで出して1.5cm
・レモン汁少々

ます鶏もも肉を粗塩を使った塩水と60度程度のお湯で丁寧に洗います。
ここで鶏肉のくさみを取ります。これ以上の下処理は必要ありません。
水で締め水分を切った後、塩をふり味付けします。10分程度寝かします。
さとう、みりん、醤油などで下味を付けると焦げてしまうので使いません。
油はできれば少し良いものをお使いください。
この日はなたね油を使いました。
肉の味を生かすシンプルな料理なので、くせの少ない油をお使いください。
フライパンに油を入れ中火であたためた後、皮を下にして肉を入れ中火で2分、中火の弱火で約3分、弱火で約10分焼きます。

時々肉を動かしてください。
皮目の焼け具合を確かめて裏返します。

皮をパリパリにしたいので調理中は蓋をしません。焼き時間は中火の弱火で3分、弱火で約5分です。
調理の途中で油がどんどん増えてきますので、裏返した後はキッチンペーパーで油をふき取っても構いません。

コショウで味付けをし、少しフライパンで寝かして出来上がり。
粒マスタード、アンチョビペースト、レモン汁を混ぜ合わせたソースをつけていただきます。

少し焼き時間はかかりますが、その間は他の作業が出来ます。
皮はパリ、中は柔らかな、くせのないチキンソテーです。

ぜひ、お試しください。

2017年10月23日

台風の爪痕

昨夜から今朝にかけて台風が京都に近づいた。
和歌山おきを通過したということなので距離はあったが、
950ヘクトパスカルの特大の台風ということもあり、
夜中の風雨、特に風は凄まじく、久々に眠れない夜を過ごした。
9月17日に京都のほぼ上空を台風が通過した時は
目立った被害は少なかったが、
今回は違った。
今日は朝からひっきりなしに電話がかかってきた。
樋の外れ、屋根波板の割れや吹き飛び、雨漏れ等々・・
いかに台風の勢いが強かったかを思い知らされる。

車を運転していた時、大きな台風の爪痕に出くわした。
北区紫明通りの大木が根こそぎ倒れていたのだ。


道路は通行止めになっており、作業員が木の撤去を始めていた。
根と共に地面がめくり上がった状況は今まで見たこともないものだった。

車道2車線と歩道をふさいだこの木による人的被害がなかったことを祈る。

台風や地震など、自然の猛威の前では人は無力だと感じることは多いが、
建築(住まい)をつくっている私としては、
その自然の力から人を守ることが仕事である。
自然の猛威という環境に対応した住まいづくりが
近年ますます求められていると思う。
智恵を絞り技術や工夫を加えた安全な住まいづくりを
さらに加速させていきたい。

2017年10月11日

美味探求 part25 -鰻、木の葉丼-

短時間、15分程度で作れる丼ものを紹介します。

<材料>
・鰻
・万願寺とうがらし
・しいたけ
・ひらたけ
・三つ葉
・ちくわ
・卵

鰻は等分に切り、味の母(酒風味みりん)、水を入れ弱火で10分煮た後、付いているたれを加え5分煮る。
別鍋に、白だし、麺つゆ、味の母と、隠し味のオイスターソースを入れ、きのこを弱火で10分程度煮る。ちくわを加え、卵でとじ、三つ葉をちらす。

万願寺唐辛子は別に直火で焼く。
丼にご飯を盛り、その上に3種類の具材をのせて、鰻、木の葉丼の出来上がり。
お好みで山椒や七味をふりかけてください。

2017年9月25日

大空と大地の中で

私は音楽好きである。
日本もの、洋楽、クラシック、ジャズ・・・
何の脈絡もなくごちゃまぜに聴いている。
ただ、なぜか日本ものの中では
北海道出身のアーティストの曲を
多く聴いてきた気がする。
松山千春、中島みゆきは今でもよく自宅でかけている。
なぜなんだろう。
私はあの大きな大地を憧れているのか。
北海道の人に素直さを感じるのだろうか。
その曲の裏に少しのもの悲しさも感じてしまう。
昔に思いを寄せていると
千春とみゆきがお互いに思いを寄せていたことも
思い出す。(※私見です)

ご存知の方も多いと思うが
今年8月20日、松山千春のしたある出来事が
ニュースになった。
ご存知ない方も当然いると思うので
私が知っている情報をここに書いておく。

『8月20日、新千歳空港は保安検査場が大混雑。
保安検査が終わらずに搭乗できない乗客が多くなり
出発時間が遅れる事態が発生してしまいました。
11時55分発伊丹行き全日空機も定刻を過ぎても動かないまま。
先に搭乗を済ませた乗客はイライラがつのります。
1時間程経過した機内で、突然のアナウンス。
「千歳発伊丹行きにご搭乗の皆さん、松山千春です。
もうシートベルトをされてから1時間以上も経つ。
いらだつでしょう。むかつくでしょう。しかし
安全に飛んでくれることを自分たちは信じていますし、
皆苦労していますから待ちましょう。“旅は道連れ”ですから、
一緒に旅行を終えましょう」と言って自分の持ち歌である
<大空と大地の中で>を、♪果てしない大地~♪と歌いはじめました。
「皆さんのご旅行が、これからの人生が、
素晴らしいことをお祈りします。もう少しお待ちください。
ありがとうございました。」と締めくくりました。
この便に乗り合わせた松山千春さんの機転で、
機内はなごみ、拍手喝采が巻き起こったそうです。』

彼は1955年12月16日、北海道足寄町で生まれる。
フォークソングとの出会いは、小学校5年生。
岡林信康が足寄で弾き語りコンサートを開き、
聴きに行ったことが始まりだったという。
足寄高校時代は、成績優秀、バスケットボール部で活躍したが
進学は断念。父親の仕事を手伝いながら、
フォーク音楽祭に応募する。
そしてすぐに有名になる。

当時、テレビ出演を拒否していたが、
「あなたにはたくさん届いた番組出演のリクエスト葉書に
何か答えなければならないはず」との言葉に感銘を受け、
ザ・ベストテンに出演。
当時はこのことが大変話題になった。
ほどなくして、
右寄りで少しこわもてな感じを
私は持つようになった。
髪を剃ったことも影響していたのかもしれない。

実はもう一つ、最近になって
彼について知ったことがある。
北海道出身、鈴木宗男議員との関係だ。
足寄町出身の鈴木宗男氏とは足寄高校の先輩後輩の仲。
鈴木氏が初当選する1983年総選挙から
選挙応援をしているという。
鈴木氏が代表を務める「新党大地」の名付け親でもあるという。
2011年、鈴木氏が在職25年以上の永年在職表彰で
製作された鈴木氏の肖像画の中に
異例となる「新党大地 命名松山千春」と記され
国会内に掲示されたそうである。
このことを知ると、
郷土を愛する一途さに心が動く。

20年ほど前、
彼の歌声を聴きに
大阪のコンサート会場に行った。
張り詰めた空気の中で彼は歌う。
感激した。

今年8月20日のエピソードを聞いて、
また生で曲を聴きたいなぁと思う。
たくさんあるが
「銀の雨」「雪化粧」は聴いてみたい。

彼の歌はすごく力強くて、そして優しい。

(写真はすべて「松山千春アルバム(レコード)/君のために作った歌」より

2017年9月11日

秋の空に乾杯

ここ最近は秋晴れの日が続いています。

先日、夕焼けがたいへん美しい日がありました。

北大路通りから西の空を撮った写真がこちら。

当日の昼の青空に浮かぶ雲もきれいでしたが

やはり夕焼けは格別です。

夜には月が東の空に上がっています。

きれいな月を見ながら

この日はビールで乾杯。

夜遅くまで話の花が咲きました。

2017年8月12日

タイムカプセル

5月末、研修のため岡山を訪れた。

研修も終わり、せっかく岡山に来たので

岡山の名所をまわることにした。

 

岡山といえば後楽園。

岡山駅から徒歩20分くらいのところにある

有名な武家庭園である。

初夏ということもあり梅がたわわに実っていた。

池の鴨も一味違う。

後楽園から眺める岡山城。

敵を撃つ狭間から見える景色。

岡山城内に備前焼が素人でもできる工房があるというので

器づくりを体験することにした。

(岡山城天守閣内備前焼工房)

約1時間かけて、丁寧な指導のもと器をつくっていく。

ろくろの中央に土の丸い塊を置き、

親指を差し込み型を整えていく。

慣れていないので力加減がよく分からない。

厚さはこれくらいでいいのかと思いながらも

型が出来上がった。

これは一応、お酒を酒器に注ぐ器である。

先生の「いいですよ」という終了の合図の後、

名前を入れ全ての作業を終えた。

この器は工房で焼いて自宅に送ってくれるという。

備前焼は自然な風合いの焼きものである。

釉を掛けないから炎が器に写し取られる。

さて、どんな焼きものになって戻ってくるのか。

1ヵ月半後の楽しみである。

 

ということで器が届いた。

箱を開けてみると、

少し小ぶりになったそれがそこにあった。

手に持つとずっしり重い。

藁の炎が肌を彩る。

この器はまぎれもなく実用品である。

さあ、いつ酒を飲む道具として使おうか。

きっといつもよりうまい酒が飲めるに違いない。

 

暮らしの楽しみがまた一つ増えた。

2017年8月7日

Y邸グレードアップしました

2016年夏完成した紫野Y邸の南屋根に
太陽光パネルを載せる工事を行いました。

ガルバリウム鋼板の屋根の上に
京セラのパネルを取り付けていきます。

外の工事は順調に昼過ぎに完了しました。
ここで注目。
真夏の京都、最高気温が35度を越える昼間の工事なのに
職人はほとんど汗もかかず作業を進めていきます。
なぜか。
その理由は着ているジャケットにありました。
わきの下に丸い穴が二つ。

そこにファンが仕込まれているのです。
空気を中に取り込み、そで口と首まわりから空気を排出する
高機能上着。
服にはしっかりバッテリーも仕込まれていました。
真夏の作業にはこれくらいの装備が必要ですね。

さて、時間がかかるのは内部の作業です。
外からの配線を新しい分電盤までつなげていきます。

わずかなすき間を通しての配線つなぎ。
さすがに熟練工。技が光ります。
朝から始まった工事は18時過ぎに全ての工事が完了。

後は関電の通電を待つのみです。
Y様、もう少しお待ちください。

2017年7月18日

~木のまめ知識~  目的にあった良い木材を生産するには

檜の柱と杉の床板

目的に合った良い木を生産しようという歴史は、戦国時代にさかのぼります。

江戸時代になると更に都市が栄え、城、茶町、屋敷などに多くの木材が使われました。
天然の良木は全国的に有名になり、それが徐々に銘柄材として認められました。
例えば、秋田杉、木曽檜などです。

どの銘柄材もすべて天然でしたが、太い天然木が育つのには時間がかかるため銘柄は維持しつつ用途に合った材をつくるため人の手が加えられました。
この時代の銘柄で有名なのが、吉野杉や北山杉です。

木は人の手を加えることによって良い材をコンスタントに生産することが可能になります。その代表的な手入れは、間伐と枝打ちです。

まず、木の育ちはじめは成長量が大きいので密に植えて成長を抑えます。
これは日照量が多いほど木にとっては良好ですが、成長が良すぎると年輪の幅が広くなり、狂いが大きく弱い木材になるからです。
木が成長するにつれて、木を切って本数を少なくしていきます。
これが間伐です。何やら野菜づくりと似ていますね。

また、枝は自然に下から枯れていくのですが、枝打ちを早くから行えば無節の美しい材をつくることができます。

日本人にとって身近な木材、これからも大切に使っていきたいものです。

2017年7月13日

木の吸湿作用

よく「木は呼吸する」と言われる。
これは、木の表面が湿気を吸ったり吐いたりする調湿作用のことだ。
例えば、厚さ4ミリの1㎡のヒノキ板が含むことができる水蒸気の量は、
8畳間程度の部屋が25℃の時に含む量と同等なのだそうだ。

◆木が湿気を吸うのは厚さ何ミリまでか◆
では、木の調湿作用が働くためには
どのくらいの厚みが必要なのか。
木がどの深さまで吸放湿しているかを調べた実験がある。
それによると、
一日の湿度変動で水分が出入りするのは、
表面から3ミリ程度の深さまでということが分かったそうだ。

少し細かくなるが、
この実験では、24時間周期で温度と湿度が変化する箱の中に
側面をアルミホイルで覆った木片を入れて行っている。
木片を一定時間ごとに取り出してスライスし、
厚さ方向の含水率分布を測定した結果、
含水率が変化するのは表面付近だけで、
中心に近いところではほとんど変化はなかったそうだ。
このデータを用いて、
いろんな周期で含水率が変化する深さを推定したところ
周期と有効な厚さは以下のようになったという。

<温湿度変化の周期と有効な厚さ>
1日・・・3ミリ
3日・・・5.2ミリ
10日・・・9.5ミリ
1ヵ月・・・16.4ミリ
1年・・・57.3ミリ

◆木の調湿効果を生かすには◆
この結果から、木の調湿作用を十分引き出すのに必要な
木の厚さが分かる。
一般的な単層フローリングは15ミリであるから、
1ヵ月周期の調湿に有効だと言える。
また、一年周期の場合は57.3ミリであるから、
12㎝角の柱がちょうど作用しているわけだ。

ただ、このような調湿効果を生かすには、
表面の仕上げに注意が必要である。
湿気を通しにくい塗装をしたり、
フィルムで覆ってしまったりしては効果がない。
浸透性の塗料がおすすめである。

Webからお問い合わせ 0120-296-481