キッチンが住まいの中心になってきた キッチンづくりの大切さを知るマザーハウス石田工務店が最新のキッチン情報をお届けします。
近年キッチンは料理をつくる場所から、人と一人が一緒に過ごす時間を担う空間と捉える人が増えてきました。
もともと食は、人と人とのコミュニケーションをつくり出す最たるもの。
食の時間を共有することで家族の関係も良く深くなります。
お住まいで笑顔が生まれる一番の場所がキッチンとダイニングになるでしょう。
そのキッチンづくりに大切なことをまとめてみました。
【1】作業しやすいキッチンづくりの基本
キッチン(調理台)のスペース割り
<シンクの端(ポン置きスペース)の寸法>
ここに食材はポンと置くから、ポン置きスペースと呼びます。
このスペースは30㎝前後が理想です。10㎝前後だとキャベツはごろんとシンクに落ちます。
<シンクと調理器の間(トントンスペース)の寸法>
シンクと調理器の間は、まな板でトントンと切るスペースという意味で、トントンスペースと呼びます。この間のスペースは
80㎝前後がいちばん良いでしょう。狭くても75㎝は確保したいものです。
<調理器の端(スライドスペース)の寸法>
ここは、一旦使わない鍋を休ませるスペースです。ここのスペースは25㎝前後が理想です。
少なくとも21㎝は確保したいものです。(よく使う21㎝の鍋がスライドできます。)
<キッチンカウンターの高さは?>
一般的に85㎝から90㎝の間になります。高い方が洗い物をする時に楽に作業が出来ます。高いと反面、ガス調理器でのパスタ料理などには作業性が落ちます。
【2】素材
<部位別の一般的な素材>
・シンク‥‥ステンレス、人造大理石
・ワークトップ‥‥ステンレス、人造大理石、タイル、木
<素材の特徴>
・ステンレス‥‥汚れにくい、断熱性、耐酸性、耐薬品性が高い。質感を考えるとカウンタートップでは1.2mm以上のものを使いたい
・人造大理石‥‥化学的に造った素材。断熱性、耐酸性、耐薬品性におとるものもある。
・タイル‥‥目地の汚れを気にする人がいる。グラス等が割れやすい。
・木‥‥やわらかな雰囲気があるが、汚れが落ちにくい。樹脂で塗り固めてしまうと木の良さがなくなってしまう。
よく使われるステンレス板はSUS304とSUS430の2種です。430は磁石にひっつき、304はひっつきません。磁石につかない304の方が耐久性が高くなります。
<ステンレスの仕上げ>
・鏡面仕上げ‥‥表面が鏡のように光沢がある仕上げのこと
・ヘアライン仕上げ‥‥表面に髪の毛のような細かいラインが入る金属の仕上げ。つや消し仕上げになるので落ち着いた雰囲気となる。
・バイブレーション仕上げ‥‥ステンレス独特のハードな印象やギラつきが軽減され、やわらかな印象となる。傷つきにくくて目立ちにくい。ただ仕上げに手間がかかり高価になる。
2021年施工 Y様邸キッチン
【3】キッチン照明について
天井付照明はキッチン作業する時の背中越しにならない位置に取り付けることが大切です。手元が暗くなりにくい横長の照明がベターです。
手元照明(床からの高さ約1.6Mの壁面)は主に作業する場所の近くに取り付けます。右ききの場合、少し左から光が来る位置に照明を取り付けると手くらがりにならずに調理作業が出来ます。
モデルハウス 京都マザーハウス紫野 キッチンの照明
<キッチン周辺耳より情報>
※まな板の素材でおすすめなのは
いちょうです。ほど良い堅さで包丁の返り(反発)がいい。ひのきほど柔らかくなく、竹ほど堅くなくて丁度良い堅さ。ちなみに厚さは1.5㎝~2.5㎝。厚くなると作業性が落ちます。
※出窓を法規上床面積とみなされないようにするには床から30㎝上げ、外壁からの出を50㎝未満にかつ出窓部分の総見付面積の二分の一を窓にすればよい。
※京都市内など街中の住まいは、採光や通風の配慮からLDKを二階に置くことがよくあります。その場合には屋外に作業スペースを設けたい。野菜の保管、ゴミの搬出、布巾の乾燥等に大変便利に使えます。