アルピニスト 野口健さんの話を聴いて
先日、アルピニスト野口健さんの話を聴く機会があった。
彼は世界の7大陸の最高峰を最年少で登った登山家である。
-最近はTVの露出度も多い面白いキャラクターのお兄さんという感じです。
1999年 世界最高峰エベレストの登頂に成功した翌年の2000年からエベレストや富士山で清掃活動を開始。アルピニストの方よりゴミ回収のお兄さんの方が有名となっている。「エベレストは神聖な山だと思っていたらゴミの山だった。」という言葉から話が始まった。一年に数千人の登山家がこの山に行く。この山はあまりにも高い為、高地順応をしながら約2か月かけて登る。(アルピニストと言えどもすぐに6000Mの高地に登ると一発死ぬとのこと)酸素ボンベ、カン、医薬品・・・凍った死体、山にはあらゆるゴミがある。
登山ルートの雪を溶かして飲むことにも注意が必要。登山中2か月間 人は外で雪に穴を掘ってトイレをする。その排泄物が雪の中でカチンコチンに凍っている。排泄物以外のゴミにはその国の言葉が書かれていることが多い。ゴミの多くには日本語が書かれている。きれいな山がゴミでどんどん汚れていく 野口さんはゴミ拾いを決心した。8000M高地でのゴミ拾いは平地では考えられない程しんどいし、体にたいへんな負担を与える。(実際2か月続くゴミ拾いで野口さんは入院した。協力した人も2人亡くなった。高地での作業は内臓への大きなダメージとなる) ゴミ拾いの協力をお願いしたシェルパ族(高地族)は、最初はいやいやだったが数年後には国を美しくするため率先して美化に取り組むようになったという。
富士山の美化も進んでいる。全国からゴミ拾いに多くの方が来る。しかし地元の意識が上がらないと運動は続かない。
この日、野口さんからいろいろな未知の話が聴けた。何事も続けることの大切さを知った一日だった。