2013年3月26日

熊野古道 -伊勢路・馬越峠-


古くから大勢の参詣者が歩いている「祈り」の道、熊野古道。
世界遺産だ。
以前から一度は歩いてみたかったのだが、
先日の日曜日、熊野古道の中でも最も美しいといわれる
伊勢路の馬越峠を念願叶って歩くことができた。
三重県紀北町から隣の尾鷲市へとぬける山道だ。

このコースは「石畳」の美しさで知られている。

この日も大勢の人が休日のハイキングを楽しんでいた。

現在は登山用の装備が充実しているため快適に歩けるが、
昔の人たちの峠越えは大変だっただろう。
尾鷲市は日本有数のヒノキの産地。
ここ熊野古道の「尾鷲ヒノキ」の美林は圧巻だ。

花粉症の人には酷な風景なのかもしれないが、
すれ違うハイカーたちは誰もマスクはつけていない。
空気は澄んでとてもきれいだった。
林にはヒノキだけでなく、スギの巨木もところどころで見られ
悠久の時を感じながら歩いた。

また、古道の美しさを際立たせているものに、
沿道の「シダ」がある。

青々と原生のままに茂っているようだった。

ところで、山道ではヒノキの「間伐材」が伐採後そのまま
放置されている光景をあちらこちらで目にした。

間伐材が利用されることが時と共に少なくなり、
山から下ろす手間に対価が合わないため捨てられている。
日本の林業の厳しさを感じる。
登り切った馬越峠では、
尾鷲市を眼下に桜がほころびはじめていた。

コースの最後に麓で立ち寄った尾鷲神社。
ご神木の「夫婦楠」は樹齢1000年を越える。

日本有数の豪雨地帯としても知られる尾鷲だが、
幸い天気にも恵まれ、
ヒノキやスギなど、住宅の建材としても馴染み深い
木々の神聖さに存分に浸り、
パワーチャージできたような気がする。

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