2014年2月16日

利休にたずねよ


歴史時代小説『利休にたずねよ』の原作者で知られる
山本兼一さんの突然の訃報に驚いたのは先週末のことだ。
57歳の若さである。
山本さんは京都生まれ京都育ち。
私の高校の先輩でもある。ご自宅も弊社からほど近い。
山本兼一さんの代表作
『白鷹伝』
『火天の城』(松本清張賞)
『利休にたずねよ』(直木賞)
三作とも読ませていただいた。
丹念な取材により登場人物をいきいきと浮き上がらせ、
小気味いい場面展開、丁寧な話の進め方で
どれも惹きつけられる作品だった。
鷹匠や大工の棟梁など、
職人の情熱を丁寧に描いたこれらの作品は高く評価され
映画化もされている。
本日執り行われた告別式では
映画『火天の城』『利休にたずねよ』の監督
田中光敏さんが哀悼の意を述べられていた。
山本さんは数年前から病に犯されていたが
現在上映中の映画『利休にたずねよ』で
「最優秀芸術貢献賞」を受賞した昨年のモントリオール世界映画祭へは
ご家族全員で行くことができたそうだ。
まだ読んでいない山本さんの作品を
今後、一つ一つ読んでいきたいと思っている。
山本兼一さんは本の中でこれからもずっと生きている。

(告別式会場に飾られていたお写真より)

2014年1月28日

My music collection no.8


五嶋みどり(vn)
メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲、ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番
マリス・ヤンソンス&ベルリン・フィル
世界的ヴァイオリニスト、五嶋みどりさんのCD。
日本の、というより世界の「MIDORI」、
透明感のある神々しいような美しい音色は聴く人を魅了する。
昨日、ロサンゼルスで発表された第56回グラミー賞で
五嶋みどりさんがソリストとして参加したアルバムが
最優秀クラシック・コンペンディアム賞を受賞したという嬉しいニュースが流れた。
同賞は昨年創設されたものなのだそうだ。
この受賞アルバム『パウル・ヒンデミット作品集』を私はまだ聞いたことはないのだが、
発表後は注文が殺到しているという。

こちらは
チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲、ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第1番
クラウディオ・アバド&ベルリン・フィル
残念ながら、指揮者アバドさんの訃報をつい先日聞いたばかりだ。
チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲は私が最も好きなコンチェルトである。
そのコンチェルトを彼女が凛として艶やかに奏でている。
もう一枚、
五嶋みどり17歳の時のCD(パガニーニ: 24のカプリース)

そして隣は弟、五嶋龍の2005年のデビューCD(同じく17歳)
この二人の天才を育てた母、五嶋節さんもヴァイオリニストである。
彼女は女手一つでこの二人を育てあげた。
神童といわれた二人がいかに育てられたのか
壮絶な母と子の物語がこの本に記されている。

日本が誇るヴァイオリニスト五嶋みどりさん。
ソリストとしての今後の活躍を見守っていきたい。
個人的にはもっと日本のメディアに出てほしいと思っているのだが。

2014年1月14日

蔵出し


遅くなりましたが新年のご挨拶を申し上げます。
本年も何卒よろしくお願いいたします。
さて、昨年の夏に仕込み
仕上がりを心待ちにしていた我が家の自家製梅酒が
元旦に晴れて「蔵出し」となった。
漬けてから半年、
すっきりした味わいで十分美味しい。
これからさらに深まる味をじっくり楽しむのも
自家製の醍醐味である。
漬かっていた梅も祝膳のつきだしの一品としていただいた。

今年も自分なりに厳選した食材で、お節料理はすべて手作りした。
その料理を家族と囲み新年を迎えることで
改めて土地の恵みに感謝する気持ちも生まれる。
ところで我が家でもう一つ恒例となっている
祝箸の「箸袋」をご紹介したい。

近くに住む私の母が、得意の「折り紙」で
毎年家族の分を一つ一つ手作りし、年末に用意してくれている。
しかも毎年オリジナルのデザインなのでおもしろい。
2013年(巳年の蛇)

2012年(梅)

2011年(卯年のうさぎ)

「手作り」から伝わる温かさ。
新年は毎年感謝の気持ちで始まるのである。
さて、一月もすでに中旬。
会社の新年会も終わり、
今週末は完成見学会、住宅見学バスツアーと続く。
みんなで力を合わせ、良い年にしていきたい。

2013年12月15日

美味探究 part22 -かぶら 編-


今が旬のかぶら。
行きつけの八百屋「ONE DROP」さんで
有機栽培のかぶら(京都大原産)を仕入れてきた。

早速、一つは漬物用にする。
葉と実を切り分けてそれぞれ袋に詰め、
塩をもみ込み一度水気を切ってから
酢と昆布だしを入れてしばらく味をなじませる。

簡単にできるかぶらの浅漬けが一品完成だ。

あと二品、
「粕汁」と「含め煮」を作った。

だしに使う昆布は
仙法志産利尻昆布

そして酒粕は
洛中の蔵元、会社からもほど近い佐々木酒造で購入した。

1㎏ 500円
粕汁が完成。

具材はかぶら、人参、しいたけ、ねぎ、そして湯通しした油揚げ。
隠し味に味噌を加えている。
含め煮も完成。

かぶらと油あげに、かぶらの葉を加えて
ねぎとおろし生姜をあしらう。
寒さが厳しくなるほど美味しくなるかぶら。
今日はその味わいを充分にいただいた。

ごちそうさまでした。

2013年12月2日

干し柿


先日お客様より手作りの干し柿をいただいた。
毎年庭の木に実る渋柿から作られている。
今年は豊作で、200個ほど実ったのだそうだ。
カビを生えにくくするために
お湯に10秒ほどくぐらせてから干されているとのこと。
市販のものにはない、みずみずしさがある。
今までに食べたことのない美味しさだった。
この柿からも深まりゆく秋を感じる。
ありがとうございました。

2013年11月26日

京都 紅葉の名所


京都では今、紅葉が見頃を迎えている。
先週末、左京区「永観堂」に行ってきた。

この日は天気も良く大変な人出だったが、
秋その真っ盛りの美しさに息をのむ。

赤、黄、緑、様々な色合いが美の広がりを創り出す。

さすがに名所、随所に見せ場があり、
多くの人が思い思いにカメラを向けていた。

水面にも紅葉が揺らぐ。

夕刻の陽の光を通した赤が目に飛び込む。
どんなに混雑することが予想されても
やはりこの季節になると多くの人を惹きつける。

京都が誇る秋の風景だ。

2013年11月12日

地元の酒


先日、祝いの席で日本酒をいただいた。
京都生まれの日本酒の注ぎ口を飾る布に
西陣織が使われている。

鮮やかな緋色が目に飛び込む。
この日本酒の醸造元が
洛中に唯一残る蔵元、佐々木酒造。

俳優、佐々木蔵之介さんの実家である。
感謝の言葉が添えられた地元の品が
受け取り手の心を温かくしてくれる。

2013年10月21日

自然観察会-2013年秋-


マツムラソウ 【絶滅危惧ⅠA類の希少種】
京都府立植物園が試験的に栽培している「マツムラソウ」の開花
初公開の姿にタイムリーに出会うことができた。
先日、弊社お施主様であるT様主催の
「自然観察会」に参加させていただいた。
T様が京都府立植物園で定期的に開催している観察会だ。
この日は空に絵に描いたような雲が浮かぶ爽やかな秋晴れ。

終盤だったがコスモスもきれいだった。

穏やかな陽気に
昆虫たちも心なしか動きがおおらかに見えた。

カメラを近づけても逃げない蝶

人懐こいようなカマキリ
T様主催の自然観察会には
毎回リピーターの方も多く、皆様ほんとうに熱心だ。

昨年の秋の観察会は11月中旬だったため、
紅葉シーズン真っ最中だったが、
今年は色づく前。
だが、紅葉シーズンには見られない
植物のまさに「実りの秋」へのダイナミックな営みを改めて見ることができ、
勉強になった。
子供たちに馴染みのある「どんぐり」
今まさにそのどんぐりが大きくなろうとしている時期だ。


また、あちらこちらで見かける秋の草花はどこか可憐で心に残る。


三葉空木(ミツバウツギ)の風船状の実がめずらしい
このような機会がなければ
見過ごしてしまいがちな植物ばかりだが、
冬に向けての準備を毎年着実にこなし
一生を同じ場所にとどまりながら、
健気に生命を全うしていることに感動する。
T様の自然観察会は
次回、12月1日(日) 
京都府立植物園北門前 am10:00 集合 am11:30 終了予定(申し込み不要)

2013年10月9日

「大切に使う」という意識


住宅の経年劣化は避けられない(写真は外壁シーリングのひび割れ)
「住宅」は持ち主様の大切な資産だ。
その資産を生み出した後、守っていくことも我々の仕事である。
弊社では以前から、新築住宅のお引き渡し後、
定期的な点検を行い、経年劣化の早期発見や早期ケアに努めている。

心を込めてお建てした住宅。職人たちの丁寧な作業と魂が細部にまで宿る。
末永く役立ってほしいと願う気持ちは強い。
現在、住宅は次々と建てては壊す消耗の時代から
「大切に使って継承する」時代へ変わってきている。
日本の住宅の寿命は欧米諸国に比べて短いといわれるが、
それには住宅メンテナンスに対する日本人の意識の低さも背景にある。
住宅の寿命をより確実に延ばすためには
やはり住まい手の「大切に使う」という意識やメンテナンスへの取り組みが欠かせない。
年を経るごとに劣化による不具合は少なからず生じてくる。
特に外部は常に紫外線や風雨にさらされているため劣化の進み具合が早く、
見過ごしていると雨水の侵入により住まいに大きなダメージを与えてしまう。
早めの対策が住宅の寿命を延ばす大切なポイントだ。

今度の日曜日(10/13)に弊社主催で開催する
住宅メンテナンス講習会
http://www.isida.jp/event/index.php?e=69
大切な我が家を末永く快適にそして安全に維持管理するために
日頃どのようなところに気を配ればよいか、
劣化しやすい場所はどこか、どのような対策があるのか、
メンテナンスのチェックポイントを分かりやすく説明する。
講師は私の友人でもある伊藤裕啓氏(一級建築士)にお願いしている。
住宅メンテナンス・維持管理のプロだ。
参加費無料(要予約)。
どなたでも参加できるのでぜひこの機会にご活用いただきたい。

2013年9月12日

西陣イノクマカフェ


会社の近く、西陣の住宅街に昨年オープンしたカフェ
「西陣イノクマカフェ」
15年間、上賀茂で和食のお店をされていたご夫婦が
場所を移して新規オープンした店とあって、
「カフェ」といっても、旬の野菜を使った
本格的なおばんざいがいただける。
評判が良いらしくランチタイムはいつも混んでいる。
店内はそう広くないのだが、
奥の坪庭に落ち着いたテラス席がある。

人気のヘルシーメニュー
「おそうざいランチ」 食後のコーヒー付きで850円だ。

自家製発芽玄米に、丁寧に作られた創作料理が並ぶ。
さすが和食のお店をされていただけあって味も良い。
と、そこへ
一匹のトイプードルが挨拶にやってくる。

この店の看板犬、ジャンプ君だ。
最近グルメ雑誌でも時々見かける。

実は彼がこの店の「店長」らしい。
店長は行儀がいい。

そして人懐っこく、
いつのまにか隣に座っていたりする。

実はお客さんが食べる美味しそうなランチが
気になってしかたがない。

こう皿を見つめられると、つい一口差し出したくなるのだが、
原則、お店の料理を与えてはいけないことになっている。
(ジャンプ君がお腹をこわすため)
お互いマナーを守る。
美味しいおばんざいと愛くるしい店長に
心和む昼のひとときが過ごせる店である。

Webからお問い合わせ 0120-296-481