2011年3月7日

イーグルス


日曜日、イーグルスのコンサートに行ってきた。
イーグルスは70年代ウェストコーストサウンドの代表的バンドである。
「ホテルカリフォルニア」「デスぺラード(ならず者)」など
世界中のファンを魅了したグループだ。
当時、私は高校生だったが、発売されたアルバムのLPレコードはすべて買い、
何度も聴いた。
↓今でも大事に持っているLPレコード

(これがあるから今でもレコードプレーヤーは捨てられない)
そのイーグルス、結成40周年になる今回の来日公演(3/1〜3/6)。
大阪、名古屋、東京のツアーだったが、東京以外は平日。
横浜にいる高校時代の親友が、早々に日曜日(東京ドーム)のチケットを
おさえ、誘ってくれたので、ツアー最終日に行くことができた。

やはり会場内はほとんどが、同世代だったように思う。
イーグルス全盛の頃、高校、大学生だった人たちだろう。
再び聴く懐かしの曲に、それぞれの青春時代を重ね合わせて聴いていたと思う。
12弦ギターのイントロで始まる、あまりに有名な「ホテルカリフォルニア」。

誰もが一番に聴きたがっていただろうこの曲は
プログラム4曲目に登場した。
何度聴いても泣かせる曲だ。
コンサート最後の曲は、
「ホテルカリフォルニア」と双璧をなす、「デスぺラード(ならず者)」だった。

このしっとりとしたバラードで余韻たっぷりに幕を閉じたコンサート。
合計2時間50分。
今回、メンバーの平均年齢は63歳だそうだ。
全く衰えを感じさせないどころか、
円熟味を増し、プロとしての力量を十二分に感じさせるもので、
本当に素晴らしいコンサートだった。
横浜のY君、ありがとう。

2011年3月3日

木から「気」をもらう


京都市内からは比叡山がよく見える。山の向こうは滋賀県、琵琶湖だ。
比叡山山頂へは京都側から登る叡山ケーブルと、
滋賀県側から登る坂本ケーブルがある。
その坂本ケーブルの山頂の終点「延暦寺駅」のすぐ横に
小さな鳥居がある。延暦寺とは反対方向、無動寺への入口だ。
ケーブルを降りた人はほとんどが延暦寺へ向かうので
この鳥居をくぐる人は普段あまりいない。
だが、この鳥居を入った参道が何とも素晴しいのだ。
500年以上は生きているだろう杉の巨木が何本もそびえ立っている。
何ともいえない神聖な場所だと思う。
そして本当にその巨木から何か「気」がでている気がしてくる。
またそのパワーを吸い込めるような気がしてくるから不思議だ。
空気も優しい。まさにマイナスイオンか。
しばらく歩くと気分も穏やかになってくるのが分かる。
この仕事をしていながら、やはり木の家はいいとつくづく思う。
ところで、花粉症の方には御容赦いただきたい話だが、
杉が花粉を飛ばす瞬間をご覧になったことはあるだろうか。
実は以前、この比叡山で、その衝撃の瞬間を目撃したことがある。
それまで、花粉は「風で自然に」飛散するものと思っていたのだが、否。
その日に風はなかった。
杉が明らかに意識をもって飛ばしていたのである。
けむりのようにフワッと一斉に放出しており、
最初は本当に「煙」かと思い、本気で山火事を心配したほどである。
子孫を残すための強い意志か。
やはり木は生きているんだと実感した瞬間でもあった。
さて、花粉が気になる季節。
くれぐれも花粉症の皆様、お気をつけいただきたい。

2011年2月23日

ミツバチがつくった・・・


これはミツバチが巣をつくる時に分泌する「密ろう」といわれるもの。
ミツバチはこれを土台として丈夫な巣をつくっていくので、いわゆる巣のベースとなる材料だ。
「はちみつ」を採取したあと、空の巣を煮溶かすとロウ状のこの「密ろう」が採取できるそうだ。
天然ワックスとして需要があり、市販もされている。
少し前、大阪の高松銘木店さんに、なんと自家製!の「密ろう」をおすそわけしてもらった。
(写真↑ 紹介する前にかなり使いこんでいるが・・・)
高松銘木店さんではなんと会社の屋上で実際にミツバチを飼って、
この「密ろう」を手作りされている。すごい・・・。
「密ろう」は天然のワックスなので無垢の木材に塗るとよくなじみ、深みのあるツヤがでる。
さすが自然素材にこだわりをもつ銘木店だ。
いただいた「密ろう」、自宅の無垢のフローリングに塗ってみた。確かに柔らかい光沢がでる。
一般のワックスのテカテカした気になるテカリは全くない。

・・・しかし!
今回、この「密ろう」のもう一つの驚くべき威力を発見したのである。
それは、「潤滑油」としての威力だ。
昔、開け閉めがしにくい引き戸の敷居にロウソクをぬって滑りやすくする知恵があったが、
この「密ろう」の威力はすごい。
つい先日、近所の高齢の方に「古い引き戸の開け閉めに力がいる」と相談され、
試しに、とこの「密ろう」を塗ると、驚くほどスムーズに改善!
試した本人が一番びっくりしたのである。

ミツバチってすごいですね。

2011年2月18日

至近距離の「国宝」


↑ 会社から北に100m、歩いて2分のところにある
  大徳寺「龍光院」の茶室『密庵(みったん)』(国宝・非公開)
現在、「国宝」に指定されている茶室が全国にいくつあるかご存知だろうか。
わずか三つ。
それぞれ「待庵」、「如庵」、「密庵」といわれる名席。
そのうちの一つ「密庵」が、実は会社からわずか100mの距離にある。
残念ながら非公開・・・。
そのためか、あまり知られていないようだ。
残りの二つはご存知の方も多いだろう。
「待庵」は、千利休関係の解説本だったら必ずといっていいほど
登場する茶室。

広さたった二畳のスペースで、千利休のストイックさが凝縮された国宝の茶室。
京都大山崎に当時のまま残っている。(予約制で見学可能)
(写真は書籍『PenBooks茶の湯デザイン』より抜粋)
「如庵」は、織田信長の弟で大名茶人の織田有楽が建てたもの。
現在、京都市の建仁寺境内に忠実に復元され見学しやすくなっている。
「待庵」とは少し異なり、遊び心が感じられる茶室だ。

↑窓に竹を詰め打ちした「有楽窓」が有名
(写真は書籍『PenBooks茶の湯デザイン』より抜粋)
実は先日、この建仁寺に行ってきた。
数寄屋建築の第一人者中村昌生氏の監修で復元された
この「如庵」も見学することができた。
茶室にも当時の茶人の好みがでるが、
形式より創造性を楽しんでいる空間のような気がした。
「茶」の文化はまさに日本が誇る「総合芸術」。
仕事柄、建築の立場から見ると、
当時の茶人の「空間をプロデュースする」情熱のようなものには感服する。
温故知新。
古きに見る知恵を、現代にも生かせることは多いだろう。
伝統に磨き上げられたデザインを鑑賞するのも学びになりまた楽しくもある。

2011年2月10日

寒い日の散歩が気持ちいい住宅

日本の冬期における住宅の寝室の室内温度を調査したデータがあります。
ほとんどの住宅で、寝室の気温は5〜10度です。
日本の住宅では冬期、「人を暖める」採暖をして生活をしてきました。
下半身を暖める「コタツ」と、身体を直接暖めるハロゲンヒーターを
連想していただければと思います。
これは、日本以外の国での、部屋全体を暖める暖房とは違う方法です。
暖房器のある部屋は少し暖まりますが、それ以外の部屋は寒いままです。
冬の夜の寝室の気温を10度としましょう。
寝具内は30度くらいとなります。
ある程度の年齢になると、夜中一度はトイレに行く方が多くなります。
そして困ったことに、
廊下に出れば気温8度、トイレは5度・・・という具合になります。
20度以上の温度差が身体を震え上がらせます。
これがヒートショックです。
年間1万4千人がこのヒートショックで亡くなっています。
イギリスの過度な寒さのリスクのデータでは、
呼吸器障害や心疾患などの深刻なリスクが現れる気温を
「16度」としています。
16度よりはるかに低い気温5度では何があってもおかしくないのです。
健康にいられる住まいをつくるにはこのヒートショック対策を
しておかなければなりません。
自然との共生が叫ばれていますが、
だからといって年間を通してのキャンプ生活では人間の健康は保てません。
自然を楽しむためにはむしろ、人間の体を守るシェルター化が重要では。
外国で冬にご夫婦が散歩する風景をよく見かけるのは、
室内が暖かいから、開放的な気持ちになり、
外に出て散歩するのです。
日本は寒い部屋で縮こまっているので、
ますます外に出る気すら起こらなくなってしまいます。
どちらが健康的な生活であると思われますか。
寒い日でも健康的に体を動かしたいものですね。

2011年2月8日

クラシック


私は自宅でよくクラシック音楽を聴いている。
リラックスしたい時じっくりと耳を傾け曲に浸る時もあるが、
本を読むときもクラシック音楽をかける。
日本の音楽だとどうしてもその歌詞に意識がいってしまい
本の文字とガチンコしてしまうのだが、
クラシックの場合、「この本を読むからこの曲をかけよう」と
BGMに利用すると逆に集中できたりする。
さて、クラシックで一番大編成になるのがご存知「交響曲(シンフォニー)」。
作曲家にとっても大変な作業となる曲だろうが、
指揮者にとっても、その曲の良さをいかに引き出すか、腕の見せどころだろう。
実際、同じ曲でも指揮者によってその曲調は全く変わってくる。
私が現在一番好きな指揮者は、ブルーノ・ワルター氏。

亡くなる前の数年、アメリカでコロンビア交響楽団を指揮し、
数多くの曲をスタジオ録音してくださっている。
その中でも私のおすすめは、
ブラームス最後の交響曲第4番と、
ベートーベンの交響曲第6番(田園)。

ブルーノ・ワルター氏の「田園」はとてもみずみずしい気持ちにさせてくれる。
そしてブラームスの4番は泣かせますね。
指揮者の本領発揮というところでしょう。
やっぱり音楽っていいものですね。

2011年1月31日

会社の近くに


会社から歩いて約5分のところに、大徳寺山門「金毛閣」がある。
言わずと知れた、千利休の切腹のきっかけとなったあの門だ。
私が小学生の時、クラス全員が先生の引率でここに来て、
朱色に塗られたこの大きな門の絵を描いたことがある。
39年ほど前のことだ。
それよりさかのぼること約380年、1591年の話・・・。
(以下、山本兼一著『利休にたずねよ』<直木賞受賞> より抜粋)
 
  「何か差し障りでもございましょうか。」宗陳は不審げにたずねた。 
                         (宗陳は大徳寺の高僧です)
  「さよう。おおいに障りがござる。」三成は振り返って宗陳を見すえた。
                         (三成、つまり石田三成です)
  「何がお気に召しませぬ。」
  「何がどころではない。なぜこのような木像をここに置いたのか。
  この寺では釈迦牟尼の代わりに利休をありがたい本尊として崇めておるのか。」 
  
  宗陳は首を振った。
  「帝も関白殿下もお通りになる山門でござる。その上に、茶頭風情が
  草履を履いて立ち、 股の下をくぐらせるとは。不敬も甚だしい。
  寄進の功を讃えるなら棟礼ですむこと。 木造を飾るならなぜ控えて隅に置かぬ。」
この事件は知恵者、石田三成が仕組んだ企みともいわれてる。
正直、私の姓も「石田」だからあまり悪くは言いたくない・・・。
数年前の大河ドラマでは小栗旬がカッコ良く演じていた。
実は同じ大徳寺の境内に、石田三成の墓「三玄院」があるのをご存知だろうか。

また、豊臣秀吉が織田信長の葬をとりおこなった「総見院」も同じ境内に。

420年前にこの近くを千利休や石田三成、そして豊臣秀吉が歩いていたかと思うと
なんだかゾクゾクしてくる。

2011年1月27日

NNKよりPPK

我が国の医療費の総額は単調に増加し、約35兆円。
国民所得がバブル崩壊後減少し続けているのに対し増加の一途です。
医療の進歩はめざましく、
病気になっても薬や治療で、言葉は悪いかもしれませんが生きながらえさせてくれます。
しかし本当に私たちが望むことは、病気にならないこと。
NNKよりPPK。
ネンネンコロリよりピンピンコロリです。
元気で長生きし、幸せにコロッと逝くことができたら
医療費も抑えられることになります。
実は、健康維持のための大部分を「住環境」が担っています。
栄養、睡眠、休息(リラックス)を担う住環境は健康と直結していると言えるでしょう。
私たちが住むこの日本は、冬寒く、夏暑い気候。
さて、ここで質問。
不幸にも亡くなられる方は夏か冬、どちらが多いでしょうか。
答えは「冬」です。
冬の方が多いのです。
月ごとに比べると夏と冬では約2万人の差があります。
明らかに冬に多い死因は、循環器系と血管系の脳や心臓の病気です。
住宅内では部屋間の急激な温度変化である「コールドショック」により
年間約1万4千人の方が亡くなっています。うち浴室の溺死が4千人。
昨年の交通事故の死者数は4千数百人だったので、
いかにこの数が多いかが分かります。
何故これだけ多いか。
それは、
日本の住宅が寒いからです。
暖房をした部分、その時間しかその場所が暖まらず、まるごと外気温に
影響を受ける暮らしを私たちは当たり前だと思って生活してます。
日本以外の国では多くが室内温度を一定に保つ暖房ができる住宅に住んでいます。
(ちなみに日本は身体の一部を暖める採暖という方法で冬をしのいでいるのです)
不自由な生活から快適な生活へ。
不健康な生活から健康な生活へ。
皆様こんな生活から解放されませんか。
私たちは住まいが健康を育む最も大切なものであると確信しています。
NNKよりPPKの日本をめざします。

2011年1月20日

幸福度指数って何?

英国キャメロン首相は昨年11月25日、国民の生活満足度を計る
「幸福度指数」 導入の計画を発表しました。
EU諸国では、各国の国民の幸福感や住宅満足感などを発表していますが、
2009年のデータによると
1位はどこの国だと思いますか。
デンマークです。
10段階評価で、
幸福感8.3、住宅満足度8.5。
両方ともトップです。
ちなみに2位以下は、スウェーデン、フィンランド、オランダ、と続きます。
最下位24番目の国はブルガリアで、
幸福感5.8、住宅満足度6.0。両方とも最下位でした。
この評価をみていると、
住宅の満足感が高ければ、幸福感も高いことが読みとれます。
幸福とは切っても切れない関係にある住宅の満足感。
日本でも当てはまると思うのですが・・・いかがでしょうか。

2011年1月16日

素敵な一日

先日京都を車で走っていると、大変めずらしい光景を目にした。
それは、茅葺き屋根の大変きれいな建物。
新しい住宅に挟まれて建っていた。
場所は右京区鳴滝。
思わず車を降りて写真を撮らせてもらった。



京都市内、それも街中でこのような建物がしっかり残っているのを見て嬉しくなった。
その瞬間から、その日一日がとても素敵な日になったような気がした。

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