2012年4月22日
メンテナンスの落とし穴
いうまでもなく、住まいは人が暮らす場所であるから、
年月を経るとどうしても痛んでくる箇所が出てくる。
その経年劣化を早期に見つけて対処るすために
施工した新築住宅では定期的にメンテナンス点検を行っている。
だが、この経年劣化による問題ではなく
「暮らし方」で住まいのトラブルを発生することもあるので要注意だ。
少し前に、お施主様より、
「キッチンの流しの水がいっこうに流れずどんどんたまってしまう。
何故なんだ」
という緊急トラブルの相談が入ってきた。
「もしかして・・・」という思いとともに
お施主様のお宅へ向かう。
シンクはあふれんばかりの水たまり。
すぐさま屋外の排水枡に直行した。
キッチンの流しから出ていく排水は、
この敷地内の排水枡を経由して
敷地外の本下水管へと流れていく。
この排水枡は、重大な詰まり事故を防止するために
設けてあるものだ。
排水枡の中を覗くと予想通り真っ白だった。
毎日キッチンから流される油と洗剤が化合して
白いカスが徐々にたまっていく。
固まりだしたら急速に積み重なっていってしまう。
つまり、今回のトラブルの原因は
排水枡のつまりにあった。
とにかくつまっているものをかき出しながら、
排水枡内を洗浄する。
十数分後、かなりきれいになった。
なんとこれだけのものがつまっていたのだ。
これでキッチンの排水トラブルは解決した。
実はこの手のトラブルは少なくない。
キッチンの排水枡は時々確認し、定期的な掃除が必要だ。
油料理が多いご家庭では特に注意が必要である。
キッチンからの排水枡の場所の特定の仕方だが、
全ての排水を止めて、キッチンからの排水のみとし、
屋外の排水枡を開けて流れを確認すると枡が特定できる。
ぜひ確認していただきたい。