2012年2月17日
美味探究 part12 - 猪肉(ぼたん)編 -
猪や鴨などの野生動物は、
寒くなると全身に脂肪を蓄えるため脂がのる冬が美味しくなる。
こうも寒い日が続くと、旬の食材で温まろうと、
先日近くの猪肉専門店「改進亭総本店」で猪肉を仕入れてきた。
(京都・今出川通り寺町上る)
猪肉はもちろん肉の味も良いが、
あの野趣をおびた「脂身」の香味が好まれる。
(実際、脂身の量と価格は比例している。ここが他の肉と違うところだろう。)
猪肉といえば、ぼたん鍋。
今回は、昆布に合わせ味噌、酒かすをベースにしただし汁を用意した。
味噌が脂分の口あたりを良くし、
酒かすが臭みをまろやかにする。
質の良い部分の肉は少々値が張るが、
今回、格安の細切れ肉も仕入れることができた。
↑猪肉100gで300円なり。
この部分はあらかじめ弱火で1時間煮ておく。
こういう時、IHの火力調整とタイマーが便利なのだ。
体を温める根菜類もたっぷりと入れる。
「猪大根」という言葉があるが、
その通り、大根は猪肉の味にとてもよく合う。
細切れの脂身で野菜を煮て、
上質な部分の肉は、徐々に鍋に追加しながら
煮えるそばから食べるようにする。
猪肉の脂身は、
不思議なことにいくら食べてもしつこさを感じさせない。
体も芯から温まり、
すべて美味しくいただくことができた。