2013年3月5日

始まりの日


一軒の住宅を建てるために、とても多くの人が関わっている。
どんなに住宅がハイテクになったとしても、
現場は常に一つ一つが様々な職人の手作業で進んでいく。
そのため現場監督は最後まで気がぬけない。
この度、上京区のK邸新築工事が完成、
お引き渡しの日を迎え
現場監督が見つめてきた日々の記録をお施主様や工事関係者に
スライドショーで見ていただいた。

スライドは、更地から始まり完成したお住まいの外観で終わる。
家づくりには、お施主様含め関係者すべてに
それぞれのドラマがある。
この先の物語をつくるのは、お施主様、そしてお子様達だ。
今日から住まいに命が吹き込まれる。
末永くどうぞお幸せに。

2013年2月24日

美味探究 part19 -牡蠣づくし 編-


寒い日は、あつあつの鍋料理で体をあたため、
また具材もなるべく栄養のあるもので体力をつけ乗りきりたい。
冬の味覚、牡蠣の旬もそろそろ終盤だが、
質のいい真牡蠣を少し多めに仕入れたので
定番の土手鍋を含め、5品を作った。
良い食材は少しずつでも違う味わいで楽しみたい。
牡蠣の下ごしらえで必ず使うのが
「大根おろし」だ。
これで牡蠣を洗うとぬめりや臭みがとれ、
牡蠣の身もぷっくりとする。

さて下準備一品目は「牡蠣ごはん」用。

生姜と調味料を入れた煮汁で牡蠣に火を通しておく。
基本の昆布だしも隣でスタンバイ。

煮汁とこの昆布だしでごはんを炊く。これで一品目の準備完了だ。

牡蠣はごはんが炊きあがってから軽く混ぜ合わせればよい。
二品目は「牡蠣のオイスター炒め」
「牡蠣には牡蠣を」のパターン。

三品目はシンプルな「酒蒸し」

味付けは塩と、香りの柚子のみ。
こってりした味付けとあっさりした味付け
二種類を楽しむ。

四品目は「牡蠣フライ」
これも肉厚の牡蠣を仕入れた時にははずせない一品だ。


牡蠣フライ、牡蠣ごはん、土手鍋、とあつあつを食べられるように、
すべて出来上がり時間が同じになるようにする。

今シーズンは牡蠣もこれで食べおさめだろうか。
別れを惜しむような牡蠣づくしの食卓だった。

2013年2月15日

空間をつくる -空気環境 編-


この時期はほとんどのご家庭が
窓を閉めて暖房をしておられることだと思う。
最近の住宅は気密性が高いため、
換気をしなければすぐに二酸化炭素や湿気が充満し、空気がよどむ。
これを放っておくと、
住宅のあちこちで結露やカビが発生し、
じわじわと住まいや住む人の健康被害をまねくことになってしまう。

換気の必要性はよく知られていることだが、
目にみえない空気環境への対策は後手後手になることが多く
何の手もうっていないお宅がまだ意外と多いことを実感している。
さらに、最近は中国の大気汚染問題にみるように
外部から取り入れる空気がきれいで安全だとは限らない。
日本でも市街地では依然、排ガスや粉じんが飛散しているし
これからの季節は「花粉」という自然の産物とも
対峙しなければならない。
室内の空気をきれいに保つためには
換気における工夫が必要になる。
弊社が取り付けているフィルター付空気取入れ孔。
壁についている円形のものである。(住宅に5ヶ所程設置)

すき間のない家づくりをしているので
対角線上に設置している強制排気の換気扇と連動し、
ここからは常に新鮮な空気が室内に入ってくる。
フィルターにより花粉や有害物質はシャットアウトされる。
またこちらが排気の換気扇。

(住宅に5ヶ所程度設置)
健康な空気環境についてもう一点。
弊社は室内材料に自然素材を多く使っている。
無垢の杉板貼りの床や天井、ホタテ貝殻を使った塗壁などで、
室内の湿気を調整し、空気を浄化させる。

弊社の住宅を見ていただくと、
空気のきれいさを実感していただけると思う。
弊社が考える健康住宅のご紹介
■新築完成見学会 2/16(土)・17(日)
■住まい講座『環境に優しい家づくり』 2/23(土)
ご来場、ご参加をお待ちしております。

2013年2月11日

空間をつくる -音環境 編-


私は音楽を聴くことが好きなのだが、
弊社のお施主様の中にも、音楽を本格的に聴いたり
また楽器を演奏される方が多い。
特に室内で楽器を演奏、練習する際に気にされるのは
近隣への音漏れだ。
最近はハコものの防音室もあるが、
施工の工夫で外部への音を遮ることができる。
これまでにもいくつか施工させていただいた。
遮音材、吸音材を使い、壁、床、天井を囲む

遮音材で音を遮り、吸音材で音の響きを調整する。
また、コンクリートで囲まれた地下室をつくることも有効だ。

もちろんこれらの防音効果は、
我々が心がけている
隙間をつくらない気密性の高い施工であることが必要条件となる。
音楽を本格的に楽しむには
環境づくりが必要になる。
音楽を愛する一人として、
これからもその手助けができればと思う。

2013年2月5日

My music collection no.5


前回、『フィンランドのくらしとデザイン』展を紹介させていただいた。
日本でも人気の高い北欧の国フィンランドだが、
その歴史は意外に苦難に満ちている。
隣国スウェーデンに支配され、19世紀からはロシアの自治侵害に遭う。
フィンランドが独立を勝ち取ったのは1917年で、100年にも満たない。
今回紹介するコレクションは
シベリウス作曲、交響詩『フィンランディア』 (カラヤン指揮 /ベルリンフィル)
愛国運動が高まっていた1900年に作られたこの曲は
独立運動のシンボルとなった作品であり、第二国歌として深く親しまれ、
シベリウスはフィンランドの国民的英雄となっている。
この曲は、悲劇的な冒頭に始まり激しい闘争を経て
平和を歌う賛歌へと至るドラマティックな構成になっている。
大自然の力を曲に込めるシベリウスだが、
この曲からは厳しい冬とその時代を乗り越えていく
フィンランドの人々の力強さとたくましさが感じとれる。

2013年1月27日

フィンランドのくらしとデザイン展


現在、兵庫県立美術館で開催中の
『フィンランドのくらしとデザイン』展に行ってきた。
「ユニバーサルデザイン」や「エコロジー」などの命題が
一般的にも論じられるようになる以前から、
フィンランドでは「自然・人間・社会に寄り添うデザイン」が大切にされ
生活の中に根をおろしてきたという。
現在フィンランドのモダンデザインは独自の位置を確立し、
国際的にも高い評価を得てその後の世界のデザインシーンに
大きな影響を及ぼしている。
日本でも家具など人気が高い。
今回の展覧会は、19世紀末から現代までの
フィンランドの美術、建築、デザインと紹介するもので
歴史的な勉強にもなった。
地球規模の「よいデザイン」「豊かなくらし」についても
じっくり考えさせられた。
またフィンランドといえば「ムーミン」。
今回の展覧会のために特別に製作されたという
「森の家」


ほほえましいコーナーだった。
ところで、会場である兵庫県立美術館も
いってみれば見ごたえのある一つの「作品」だ。
設計は安藤忠雄氏。

愛称「芸術の館」。
前面の海に接するなぎさ公園と一体化して設計されている。

一見、単純明快な構成でありながら、
足を踏み入れると、その複雑多様な空間に驚かされる。


また建築内部に降り注ぐ光の表情や、
陰影に富んだ演出はさすがだ。


目の前に広がる海と、
巨大迷路のような建物が一つの世界をつくりだしていた。

2013年1月19日

「精進料理」の心


健康志向の人が増え、
スローフードやエコライフへの関心が高まっている中
ヘルシーなイメージが強い「精進料理」の作り方を習いたいと
考える人が特に中高年世代を中心に増えているそうだ。
精進料理はもともと禅寺の修行僧が食す簡素な食事のことだが、
この精進料理の作り方を実際に禅寺のお和尚さんが
教えてくださる料理教室がある。
京都市右京区の妙心寺内にある
東林院

教えてくださるのは住職の西川玄房氏。
長年、禅寺の料理係を務め、精進料理の本も出版されている。
実は先日、私もここの料理教室に参加させていただいた。
西川玄房和尚にはまず「精進料理」の意味から教わった。
精進料理とは、
単に肉や魚を避けるだけではなく、口にするものを生かす心で
旬のもの、素朴な材料を無駄のないように
最大限に利用するもので、
自然の恵み、大地の恵み、物のありがたさに感謝する
禅の心に通じるものだという。
現代の人々が精進料理に惹きつけられるのは
単に体に良いというだけでなく、
この「食べる禅」ともいえる精神性にもあるのだろう。
さて、私が教えていただいた献立はこちら。

実はこの献立のメインは、ごま豆腐(お膳中央)だ。
ごまを30分もすりつぶして作った一品。
すり鉢で心をこめてひたすらすり続ける作業。
禅寺では最高のもてなし料理なのだそうだ。
試食は庭の見える書院で。


禅寺らしい落ち着いた雰囲気もいい。

庭にはこんなものも。

だいこんや青菜
境内の畑で京野菜を育てているのだそうだ。
「自然の恵みに感謝し、思いやりを込めて料理をしてほしい。」
西川玄房和尚の声が聞こえてくる。

2013年1月5日

伊勢神宮


伊勢神宮を参拝してきた。
今年は式年遷宮祭のクライマックス、
「遷御」の儀が挙行される年である。
つまり二十年間慣れ親しんだ宮々に
感謝を込めてお別れの参拝をする機会でもあり、
次の二十年への祈願も込めて感慨深い参拝となった。
慣例に従って、外宮から参拝。

時を超え古代のたたずまいを今に伝えている神聖な雰囲気に
京都の寺社仏閣でさえ近代的なものに感じられる。
遷宮の年、二十年の風雪を耐えて役目を終える姿を拝ませていただいた。

伊勢神宮の正式名称は「神宮」というそうだが、
日本の原点とも結びつく
日本人の心のふるさとでもある。
この神宮へ、毎年1月4日、
内閣総理大臣が公式参拝するのが恒例となっているそうだ。
実は私が参拝したのも4日。
総理大臣よりも先に到着していた民主党代表陣と
外宮の参拝が同時というタイミングだった。

(海江田さん、細野さん、後方に岡田さん)
そして天照大神を祀る我が国で最も尊い宮とされる「内宮」へ。
正月三が日を過ぎてもこの人出だ。(御正宮前)

内宮の参拝を終えて敷地内の他の宮々を参拝していると
今度は内宮の参拝を終えた安倍首相と参道で遭遇した。

(SPの数がすごい)
「お伊勢参り」の参詣者を昔から迎え入れてきた
内宮前のおはらい町。

江戸時代の「おかげ参り」の風情を思わせる
正月らしいにぎわいだ。
時代が変わっても、日本人の心は変わらないのだろう。

2013年1月1日

ウィーンフィルを聴く会


新しい年が明けた。
年の始め1月1日に、毎年ウィーンで開催されている
『ウィーンフィル・ニューイヤーコンサート』

世界で最も注目されているクラシックコンサートの一つで
世界各国でライブ中継される。
今年2013年は、
ワーグナーとヴェルディのメモリアルイヤーにあたるので、
ニューイヤーコンサート史上初めて、
この二人の曲が演奏されるという。
日本では毎年NHKで放送され、私も楽しみにしている。
実は弊社のお施主様にも音楽を愛する方が多い。
昨年、「ウィーンフィルを聴く会」というコンサートを紹介されて行ってきた。
ウィーンフィルのトップメンバーによる贅沢なコンサートだ。

ピアノ、ヴァイオリン、ビオラ、チェロによるピアノ四重奏。
ヴァイオリンのエリッヒ・ビンダー氏は、ウィーンフィルの元コンサートマスターだ。
会場の京都青山音楽記念館は落ちついたホールで、
ピアノも、ウィーン生まれのベーゼンドルファー290インペリアル。
本場ウィーンの香り漂う演奏会。
お互いを知りつくしている息のあったハーモニーや
正確で美しい音色が心地よかった。
コンサート終了後は打ち上げにも参加させていただいた。

気さくなお人柄にも触れ、音楽をより身近なものに感じた。
今夜はウィーンフィルのニューイヤーコンサートを聴いて
新年の一日目を過ごしたい。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

Webからお問い合わせ 0120-296-481