2014年2月16日

利休にたずねよ


歴史時代小説『利休にたずねよ』の原作者で知られる
山本兼一さんの突然の訃報に驚いたのは先週末のことだ。
57歳の若さである。
山本さんは京都生まれ京都育ち。
私の高校の先輩でもある。ご自宅も弊社からほど近い。
山本兼一さんの代表作
『白鷹伝』
『火天の城』(松本清張賞)
『利休にたずねよ』(直木賞)
三作とも読ませていただいた。
丹念な取材により登場人物をいきいきと浮き上がらせ、
小気味いい場面展開、丁寧な話の進め方で
どれも惹きつけられる作品だった。
鷹匠や大工の棟梁など、
職人の情熱を丁寧に描いたこれらの作品は高く評価され
映画化もされている。
本日執り行われた告別式では
映画『火天の城』『利休にたずねよ』の監督
田中光敏さんが哀悼の意を述べられていた。
山本さんは数年前から病に犯されていたが
現在上映中の映画『利休にたずねよ』で
「最優秀芸術貢献賞」を受賞した昨年のモントリオール世界映画祭へは
ご家族全員で行くことができたそうだ。
まだ読んでいない山本さんの作品を
今後、一つ一つ読んでいきたいと思っている。
山本兼一さんは本の中でこれからもずっと生きている。

(告別式会場に飾られていたお写真より)

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